2020-01-01から1年間の記事一覧

「プリキュア×反出生主義」だって??

何日か前、友人がこんな記事のリンクを送ってよこしてきた(えっ、俺って友人いるの。まじかよ)。 pregnant-boy.hatenablog.com pregnant-boy.hatenablog.com 『スター☆トゥインクルプリキュア』という作品のなかに反出生主義思想を読み取って論じる(ある…

オタクのロボット的発話ってどんなやつ?

「最近のオタクはロボット化してしまった」と述べるためには、「最近のオタク」が他の様々な集団(空間的にも、時間的にも)に比べて特別ロボット的であると言えなければならない。「ロボット的」というのは、ここでは、複雑かつ精緻でオリジナルな言葉づか…

オタクはどこに消えた?

私はオタクだ。少なくとも自分ではオタクだと思っている。私は何かに執着して特定の行動をとり続けるという意味においてオタクだ。アニメや漫画やゲームに親しむという意味においてオタクだ。アニメや漫画やゲームを話題にする友人がいるという意味において…

消費ってなんだよッ!!

オタクとは何か? オタクとは、オタクコンテンツを「消費」する者たちだ。 オタクコンテンツとは何か? オタクコンテンツとは、オタクが「消費」の対象にしたコンテンツだ。 オタクはなぜ悪い? オタクは「消費」するからだ。 私にはこの「消費」がわからない。…

高度に商業化したコンテンツが行き着くところは本当に悪夢だけなのか?

コンテンツを作る側が、SNSという空間に存在するエネルギーを利用しようともくろみ、コンテンツを消費する側が、SNSという空間にエネルギーを供給することをためらわないとき、作る側が消費する側によって操られる、といったようなことは珍しくなくなる。 コ…

高度に商業化したコンテンツが行き着くところは悲しい未来

この文章と対になる文章として、 高度に商業化したコンテンツが行き着くところは本当に悪夢だけなのか? という大層なタイトルの文章があるのだが、実はこれ、「商業化」というモチーフをあまりうまく活かせていない。前提と現状認識との間に、軽微だが無視で…

マクガフィンとチェーホフの銃

マクガフィンという考え方がある。ふつう、マクガフィンという言葉を最初に出したのはヒッチコックだとされている。マクガフィンとは、物語を構成する要素のなかで、その要素の物語中での位置付けのみが重要であり、その要素が実際に何であるかはさして重要…

ある悲痛な事態

↓ちょっと申し訳ないとは思いつつも、酷評と絶賛を並置してみる https://note.com/nuryouguda/n/n30f929d6a480 https://note.com/wasasula/n/n6f04f06914fa 俺というやつは、まだ『天気の子』なんかにかかずらっているのか? そうだ、俺(たち)はまだこの周…

“価値観フリー”な領域の消滅

私は、フィクションとフィクションの登場人物に対して、特別な愛着を抱いている。 あるオタクが、フィクションの登場人物に対して愛着があり、なおかつ現実の人間に対して愛着がないということは、しばしば「現実の人間を愛することに挫折したが故の代償行為…

知識・愛・技術の神聖三角形!!

この“迷路”のそこかしこで、「オタクには知識と愛という相反する2つの徳目があり、いくつかの局面で、両者は宿命的な対決に追い込まれる」といったシナリオが語られてはいる。しかし、「知識か愛か」というせせこましいオタク観に対して抜け道を作ることは、…

それは、語る「対象」ではなく「語り方」の問題

自分で書いた男性的オタクと女性的オタクを読んでみる限り、男性的オタクと女性的オタクの違いとは、語る「対象」の違いであるよりかは、「語り方」の差なのではないか。ひいては、私がこの一連の文や文章で問題にしなければならないのは、語る「対象」では…

オタクはなぜロボット化したのか?

オタクについて。とくに、アニメや漫画やゲームのオタクであるという意味で、オタクについて。 「いま、オタクと呼ばれる者たちの多くは、作品について浅薄で単純な感想を垂れ流すことしかせず、そういう定型化した短い感想に共感を寄せ合うことがオタクの言…

じゃがいも警察って違法になったんですか?

オタクのコミュニティのなかには、いつだって正当な戦いと不当な争いがある。それは男でも女でも変わらない。 どちらがオタクとしてより上のランクにいるのか、オタクは常に戦う。その尺度がコミュニティで重視される徳目であったならば、その戦いは正当なも…

男性的オタクと女性的オタク

自分のことをオタクだと思っているオタク、特に、オタクであることにアイデンティティの何割かを負っているようなオタクというのがいる。私がそうだ。私のようなオタクは、基本的に、自分は「一般人」よりかはオタクがどういう生き物なのかよく理解している…

オタクの定義

複数の対立意見を列挙していくとき、それらをただ温存させるばかりで、対立点を真剣に検討しないというのは、議論としては最も恥ずべき行為の一つだが、私はここであえてそれをやろうとしている。 私がこれから列挙するのは、オタクの定義だ。 広義と狭義 私…